海と山、遭難はどっちが得か?

毎年、冬になると山での遭難のニュースが報じられる。
遭難救助というと、すぐに地元警察や自衛隊の存在が頭に浮かぶが、こうした公的機関については基本的に捜索費用は無料。
問題は地元の山岳会や民間のヘリコプターなどをチャーターした場合である。
地元の山岳会に捜索を依頼した場合の費用は、季節や遭難場所、捜索の人員・方法等により、違いが出てくる為、一概には言えないが、目安としては1人1日2万~3万円。
これにプラスして、食事や装備などにかかる費用が実費分かかる。
冬山なら1日4万円以上かかると思った方が良い。
仮に、冬山遭難で地元の山岳会から20人の捜索隊を出してもらったとすれば、1日80万円以上。
これを1週間続けたら、費用は軽く500万円を超える。
しかも捜索には通常はヘリコプターを使う。
自衛隊のヘリコプターを使えればいいが、何かの都合で無理であったり、数が足りないような場合は、民間のヘリコプターをチャーターしなければならない。
そうなると、1時間で50万円くらいすぐに消えてしまう。
1日6時間飛ばしただけで300万円である。
一方、海の遭難の場合、こちらは海上保安庁や地元警察はもちろん、地元の漁業協同組合についても基本的に捜索費用はかからない。
ただし、各地の漁協の間では、マリンレジャーの事故のたびに救助要請ではたまらないとの声もあり、ボランティアから有料化への動きが出始めている。
海の方が、完全に得だけど、いずれにしても、遭難という事態にならないように、常に心がけたい。
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