江戸末期の「ええじゃないか」の仕掛け人は?

「ええじゃないか」、1867年(慶応3)7月から翌68年(明治元)4月ごろにかけて、伊勢神宮など各地神社の御札の降下をきっかけに、祭りのかたちで爆発した騒乱状態。
空から降ってくるのも、初めは皇大神宮の御札だったが、地域が広がるにつれ、各地の有名神社の御札が降り始めたという。
そのうちには、小判や銀がふってきたとか、美女や生首が降ってきたという噂も広まった。
やがて、男は女装し、女は男装して一日中踊り、裕福な家に押し入っては、勝手に酒を呑みだすなど、東海道全域が無政状態のようになった。
役人が止めに入っても、「ええじゃないか」でおしまい。
だが、そもそも空から御札が降ってくるなんて事が、ありえるはずがない。
そこで、この「ええじゃないか」には、陰謀説が存在する。
倒幕側が世の中の秩序を乱すため、仕掛けたものだったという。
明治を代表するジャーナリスト、福地源一郎は「御札降りは、京都方が人心を騒擾させる為に施した計略なり」と推測し、元勲・大隈重信も「誰かの手のこんだ芸当に違いないが、まだその種明しがされておらぬ」と書き残している。
もくじ
HOME