戦国時代はなぜ「日本一」でなく「天下一」だったのか

「日本一の横綱」とか「日本一の名優」とかその世界の第一人者を誉め讃える場合、現在では「日本一」という言い方を用いている。
しかし、この「日本一」という言い方は、徳川政権が確立される以前の戦国時代においては聞く事が出来ないものだった。
では「日本一」という言い方に変わって、何と言われていたかと言うと、「天下一」だった。
当時、すでに日本と言う国号があったのに、なぜ「日本一」と言わずに「天下一」と言ったのだろう。
それは、その頃は外国を重視していなかったので、一般に日本という言い方をしていなかったから。
江戸時代には、われこそ天下一、と名乗る者や道具類にまで数多くの「天下一」が出現して世を乱していた。
その為、幕府は天下一と称する事を厳しく禁じたという。
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