蛙の面に水(かえるのつらにみず)
蛙は水の中や水のそばに住んでいるので顔に水がかかっても全く平気。それと同じようにそんなことをされても全く平気で何も反応せず、平然としていることを言う。

果報は寝て待て(かほうはねてまて)
果報とは「幸運」のこと。良いことは慌てずに寝ているくらいののんびりした気持ちで気長に待っていれば、自然にやってくるものだと言う意味。

枯れ木も山のにぎわい(かれきもやまのにぎわい)
たとえ枯れている木であっても何もないよりはまだ山がにぎやかに見えて良いと言うことから、たとえつまらないものでも全くないよりはましだと言うこと。

かわいい子には旅をさせよ(かわいいこにはたびをさせよ)
今の時代と違い、昔の旅はとても辛いものだった。そのことから、本当に子供を愛しているなら自分の手元に置かずに辛い経験をさせて、世の中のことを勉強させるべきだと言う意味で使う。

看板にいつわりなし(かんばんにいつわりなし)
お店にはそれぞれ看板があり、それを見れば、何を売っているのかがわかる。看板を売っているものはいつも一緒であると言うことから、宣伝と実物が同じこと、また、言葉と行いが同じことを言う

聞いて極楽見て地獄(きいてごくらくみてじごく)
「極楽」は天国のこと。話に聞いたときには天国のようだったのに、実際に見てみると地獄のようにひどいと言うことから、人から聞いたことと実際に自分の目で見たことに大きな違いがあること。

聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥(きくはいっときのはじきかぬはいっしょうのはじ)
自分が知らないことを人に聞くときは、とても恥ずかしい思いをするが、恥ずかしいのはその場だけで聞かずに一生を過ごしてしまうことの方がもっと恥ずかしいと言うこと。

くさっても鯛(くさってもたい)
鯛はお祝いのときなどに食べるとても立派な魚。その鯛のようにもともと価値があって素晴らしいものは駄目になってしまってもやっぱりそれなりの価値があるものだと言うこと。

口はわざわいのもと(くちはわざわいのもと)
「わざわい」とは悪いことが起きること。うっかり口をすべらせて言ってはいけないことを言うと自分でも思いもよらない悪いことが起きるので気をつけるようにと言ういましめ。

苦しい時の神だのみ(くるしいときのかみだのみ)
普段は神様を全く信じていない人が自分が苦しくなって困ったときだけ、一生懸命神様に祈り、何とか助けてもらおうとすること。

芸は身を助ける(げいはみをたすける)
「芸」とは、他の人より優れている技術や才能のこと。そのような技術や才能があれば、お金に困ったときでもそれでお金を稼いで生活できると言うこと。

けがの功名(けがのこうみょう)
ここでの「けが」は失敗や過ちのこと。「功名」は手柄を立てること。失敗した、困ったと思ったことやあまり考えずにしたことが偶然に良い結果になること。

後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)
すでにしてしまったことをしなければよかったといくら悔しがってもどうすることもできない。また、それから先、何の役にも立たない。済んだことをいつまでも悩んでいても仕方ないと言う意味で使う。

紺屋の白袴(こうやのしろばかま)
「紺屋」はそめもの業者のこと。昔、紺屋は白い袴をはいていたことから、その道の専門家でありながら、他の人のことばかりに忙しくて自分のことが全くできずに後回しになってしまうこと。

虎穴に入らずんば虎児を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)
危ないと思っても虎の住んでいる穴に入らなければ、虎の子を捕まえることはできないことから、危ないとわかっていても行動しなければ、目的を果たすことはできないと言うこと。

転ばぬ先のつえ(ころばぬさきのつえ)
つまずいて転ばないようにあらかじめ杖を使うと言うことから、何事も失敗しないように注意深く最初から用心しておくのが必要だと言うこと。