花より団子(はなよりだんご)
お花見に行ってきれいな花を見ただけでは何も残らないので花を見るよりも団子を食べてお腹を一杯にした方が良いと言うことから、風流よりも実際に役に立つものを大切にすること。

早起きは三文の得(はやおきはさんもんのとく)
「文」は昔のお金の単位。早く起きることは三文分の得をするくらい何かいいことがあると言うこと。健康にもいいので早起きした方が良いと言う意味でも使われる。

腹八分に医者いれず(はらはちぶにいしゃいらず)
食べたい気持ちに負けてしまってお腹一杯食べるのではなく十分の八くらいにしておけば体にも良く健康でいられるのでお医者さんにかかることもないと言うこと。

針の穴から天井をのぞく(はりのあなからてんじょをのぞく)
針の小さな穴から天井を見てそれが全体であると思ってしまうことから、自分の狭い考えを基準にして広い世界のことを考え、勝手な判断をしてしまうこと。

人のうわさも七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち)
どんなところに行っても噂話と言うものが出る。人の噂をするのも七十五日くらいの一時的なものでしばらくすると興味をなくし忘れてしまって誰も口にしなくなると言うこと。

人の振り見てわが振り直せ(ひとのふりみてわがふりなおせ)
自分のことと言うのは自分では気がつきにくいもので悪いことをしていてもわからない場合がある。他の人の行動を見て、自分自身の行動が間違っていないか確認するようにと注意をしていることわざ。

人のふんどしで相撲をとる(ひとのふんどしですもうととる)
自分のふんどしを使わずに他の人のふんどしを使って相撲を取ること。つまり、他の人のものや力を利用して自分の目的のために使おうとすること。

火のない所に煙は立たぬ(ひのないところにけむりはたたぬ)
火のないところから煙が立ち上ることはない。同じように何もないところから噂が立つことはないので噂が立つのは何かしら事実や理由があるに違いないと言うこと。

ひょうたんから駒(ひょうたんからこま)
「駒」は馬のこと。ひょうたんから馬が出てくるはずがない。そのことから、起こるはずのないことが起こること。冗談で言ったことが本当になることを言う。

覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)
「覆水」と言うのはこぼれてしまった水のこと。こぼれてしまった水は二度ともとの入れ物にもどることはない。そのことから、一度してしまったことは二度ともとにもどらない。取り返しがつかないと言うこと。

武士は食わねど高ようじ(ぶしはくわねどたかようじ)
「高ようじ」は食後に満足した様子でようじを使うこと。武士は実際は何も食べなくてもまわりを気にして十分に食べたようにようじを使うことから、見栄をはった人や辛さを見せない人のことを言う。

下手な鉄砲も数打ちゃあたる(へたなてっぽうもかずうちゃあたる)
下手な鉄砲打ちでも何度も打っているうちにまぐれで当たることもあると言うことから、失敗してもくじけることなく何度も繰り返しているうちに成功すると言うこと。

下手の考え休むに似たり(へたのかんがえやすむににたり)
下手な者がいつまでも考えているのは結局、休んでいるのと同じだと言うこと。また、時間の無駄であると言うこと。将棋や囲碁などで長い間考えている人をからかうように言う。

蛇に見こまれた蛙(へびにみこまれたかえる)
蛙は蛇が苦手なので蛇を目の前にすると怖くて全く動けなくなってしまう。そのことから、自分より強いものを目の前にしたときに恐ろしさのあまり動けなくなってしまうことを言う。

仏の顔も三度まで(ほとけのかおもさんどまで)
仏さまは優しい顔をしているので、何でも許してくれそうに見えるが顔を三度もなでられれば腹を立てると言うことから、ひどいことを何度もされては、いくら優しい人でも怒ってしまうと言うこと。

骨折り損のくたびれもうけ(ほねおりぞんのくたびれもうけ)
この場合は「骨を折る」と言うのは苦労すること。苦労して頑張っても結局くたびれるだけで少しの利益もないどころか返って損をしたような気分になると言うこと。