1980年代半ばにかけ農産物の過剰問題が発生,輸出補助金競争など農産物貿易に混乱が生じ大きな問題になった。86年のサミットなどを通じ,農業問題の解決には,各国の国内農業保護措置の協調的削減などの取り組みが必要という問題意識が生じ,87年のOECD閣僚理事会で「各国が協調して漸進的な農業助成の削減などで,市場原理に即した農業生産を実現していく」ことが合意された。このあとウルグアイ・ラウンド農業交渉の場で保護の削減が話し合われ,農業基盤整備,所得補償などを除く保護政策は金額換算して95年度から6年間で20%削減することで合意した。